包茎(手術)Phimosis (operation)

包茎(手術)

勃起時ではなく、通常時に亀頭が陰茎部を包む皮膚(包皮)に覆われている状態のことを「包茎」と言います。
ペニスは、先端の亀頭部とシャフトの陰茎部とに分けられます。陰茎部の表面は皮膚に包まれ、その皮膚の下は内側の組織と柔軟な結合しているために滑らかな動きをします。 陰茎部の皮膚が亀頭も包む状態が包茎であり、亀頭をおおっている皮膚を包皮と呼びます。
幼児は、亀頭が包皮に覆われ、包皮と亀頭が癒着しており包皮をむくことができませんが、学童期になると、次第に包皮と亀頭の癒着がとれ、思春期(第2次性徴期)には亀頭が自然に露出した状態になります。この時期に陰茎と亀頭の成長があまりない場合、あるいは、包皮の量が多い場合には、亀頭が完全に露出せず包茎となります。
ペニスの発育は第2次性徴期で終わります。成人後も包茎の状態の方は、その後の成長が見込めないため、包茎手術をしなければ自然に治ることはありません。

包皮のむけ具合により、包茎は以下の3種類に分けられます。

仮性包茎(かせいほうけい)

仮性包茎は、平常時は亀頭が全部あるいは一部が包皮に覆われている状態の包茎です。

嵌頓包茎(かんとんほうけい)

嵌頓(かんとん)包茎は、包皮輪が狭いために、亀頭を無理に露出しようとした時、亀頭下の締めつけにより包皮が戻せなくなった状態を意味します。このときは包皮が腫れ、強い痛みを伴います。至急、泌尿器科専門医への受診が必要です。その場で用手で戻せない場合は、緊急手術となります。

真性包茎(しんせいほうけい)

真性包茎は、包皮輪が非常に狭いために、平常時も勃起時も、包皮をむくことが全くできず、亀頭を露出させることできないタイプの包茎です。

包茎の手術適応と手術法

一般に、上記の真性包茎の方が、手術適応とされ、保険治療が可能です。全国一律に1万以下です。しかし、嵌頓(かんとん)包茎を起こす仮性包茎の高度の方や仮性包茎の方でも勃起していない通常の状態で皮(包皮)がむけた状態をご希望の場合は、手術適応となります。但し、この場合は、自費治療となります。施設により、8~20万と異なります。

手術は、外来で局所麻酔下に約30分ほどで終了し、そのまま帰宅できます。一般に、環状切除術といって、余分な包皮を切除します。 但し、小学校6年生以下の場合は、手術中に安静が得られないため入院して全身麻酔で行います。

注意

包茎は病気ではありません。そのため、必ず治療しなければならないものではありません。ただ、包茎でデメリットを感じる方やご心配のかたは、まずは泌尿器科専門医に相談してみてはいかがでしょうか。

包茎治療のまとめ

よく耳にされると思いますが、日本人の80%は包茎であると言われています。ですから、「自分だけ……」と悩むことはありませんし、包茎による不都合を感じなければ、手術を考える必要もないと思います。病気ではありませんが、見た目のコンプレックスを持っていたり、機能的に不都合が多い真性包茎や嵌頓(かんとん)状態の包茎の方で、特に包皮をムクと痛みをともなう方は、泌尿器科専門医に相談することをお勧めします。

泌尿器科他症状は以下からご覧ください

お問い合わせ:042-649-1528

pagetop