長期成績と放射線療法HIFU

原発性前立腺癌に対するHIFUの長期成績

HIFUの手術後2年以上にわたって経過を観察し、PSA値が手術後最低値から2ng/ml以上上昇しない例を有効、つまり治ったとすると、初期のソナブレート200/500群は術後10年で39%でしたが、次世代のversion 4群は53%、そして最新型のTCM群の5年月の成績は83%に改善しました。

ついで、最新型のTCM群をリスク群別に集計したところ、低リスク群(stage T2b まで、Gleason Score 2-6でPSAが10ng/ml以下の場合)98%、中リスク群(低リスク群、高リスク群以外)83%に有効という良好な結果が出ています。一方病気が進行している高リスク群(stage T2c 以上、Gleason Score 8-10あるいはPSAが20ng/ml以上の場合)では71パーセントと有効率が低下しました。

放射線療法後の再発した患者さんに対するHIFU

現在、前立腺癌に対する放射線療法として5種類の方法が行われています。

1. 外照射法
2. 3次元原体照射法(英語の頭文字をとって3D-CRTとも言われます)
3. 強度変調放射線療法(英語の頭文字をとってIMRTとも言われます)
4. 小線源療法(英語読みでブラキー療法)
5. 粒子線療法(英語読みでプロトン療法)などがあります。

しかし、そのどれも、100%治るわけではなく、治療後約3-10年してから約20%の患者さんが再発してくることとなります。この場合は、2度目の放射線療法は副作用や合併症の頻度が高くなるため困難ですし、手術も放射線を照射した部分が強く癒着しているためあまり施行されません。殆どの場合、内分泌療法と言って注射や飲み薬による治療が行われています。しかし、内分泌療法は、一時的にPSAを低下させ、延命効果がありますが2~3年すると、癌細胞が薬に抵抗性を獲得し効かなくなってしまいます。
この20%の再発してくる患者さんのうち、骨やリンパ節などの前立腺から離れた部位に遠隔転移がなく、まだ前立腺内に癌が留まっている場合にHIFUが可能となります。その場合でも、原則として最初の放射線療法前の前立腺癌の状態は、ステージT1~T2、血清PSA値が20 ng/ml以下であった患者さんが対象となります。
これまでに、このような患者さん29例にHIFUを行いました。そのうち外照射や3次元原体照射法後の再発が17例、小線源療法後が7例、粒子線療法後が5例でした。HIFU後1年以上経過した22例について効果をみると、まだ進行が進んでいない低リスク群100%、中リスク群は86%効果が認められましたが、進行していた高リスク群は14%の効果でした。

1. 症例その1

74歳 Stage T1cN0M0, Gleason 3+3=6、 PSA 18ng/mlの前立腺癌にて外照射による放射線療法施行。治療後 PSA は0.59ng/mlまで低下するも、その後5.02ng/mlと上昇。生検にて前立腺にGleason 3+4=7の癌が認められたためHIFU施行。その後、約5年を経過したがPSA値は0.4 ng/mlと低値を維持している。

2. 症例その2

Stage T3N0M0, Gleason 2+3=5, PSA 26 ng/mlにて粒子線療法施行。PSA値は一時0.9 ng/mlまで低下するも、その後徐々に5.0 ng/mlまで上昇した。前立腺生検にてGleason 3+4=7の癌が認められたためHIFU施行した。施行後2年経過したが、PSA値は0.01 ng/mlと低値である。

HIFU治療他詳細は以下からご覧ください

お問い合わせ:042-649-1528

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